お便りコーナー

    会員の皆様から寄せられたお便り紹介

4. 華の受胎と出産・・・岐阜県 武藤祐子

 4月25日(日) ハナにしるしが?

 4月27日(火)

 お尻がふっくらしてきた。間違いなく2度目の生理だ。

 5月2日(日)

 ハクの行動が前回とはまるで違う。ハナのお尻にちょっと鼻を近づけるだけですぐ離れる。ハナはその行動に「ワン!」と牽制。私には「うるさいなぁ、近づかないでよ。」と言っているように思えた。前回に見たハクの凄まじさは見られない???

 5月13日(木)

 出先から帰るとお父さんが犬小屋の前で私を手招きする。散歩から帰ってきたところのようだ。急いで行くと、ヤッター ! 合体だ。「お父さん、いよいよだね。二世が出来るといいね。」様子を聞くとビックリする程気が付かない位静かに合体していたとのこと。フーン、去年のハクはなんだったのだろう。

 5月14日(金)

 二匹の夕飯を済ませ、食器を片づけ、窓越しに見ると、ハクとハナは静かに合体。お父さんと二人で顔を見合わせた。

 5月17日(月)

 5月15日:夕食後交配。5月16日:朝食後交配。5月17日:夕食後交配。

 6月9日(水)

 5月17日以降、2匹は今までどおりの生活だ。何事もなく過ぎて行く。出来たかな?出来ているといいな。2匹の散歩は通常通り。夜、部屋に入れてハナを見る。「えっ ! これは間違いないぞ、乳首がちょっと 大きくなって、ピンク色になっている」これは女である私の勘だろうか。出来ているに違いない。いいぞハナ。がんばれ~。ハナ:7.3kg、ハク:9.0kg

 6月13日(日)

 お父さんがハナの為に出産準備を始める。ブルーシートを敷き、サークルを組み立て、ハナをサークルに入れてみる。いよいよ練習開始だ。1回目はちょっとした食べ物でリードして中に入れる。別に嫌がりもせず、むしろゆったりした感じで寝そべっている。3~4回繰り返し、練習完了。心配なし。

 6月22日(火)

 お乳もかなり大きくなり、散歩の時の動きが鈍くなってきた。寝ている姿は妊婦そのものだ。夜はいつものように部屋に上げる。お腹をちょっと触ったらおこられた。ゴメン!

 7月7日(水)

 急激にお腹もお乳も大きくなる。獣医さんの所へ連れて行った。
Dr:「3匹はしっかりわかるけど、4匹目がいるような・・・?」
私 :「分かりました。3匹生まれた後気をつけます。」
Dr:「今のところ順調です。最初の交配から60日~62日くらいに出産です。何かあったらいつでも連絡下さい。」
こんな小さな体に4匹も?ハナすごいなあ。ハナ:7.9kg、ハク:8.9kg

 7月12日(月)

 今にもお腹が破裂しそうだ。まるで石でも入っているように、重そうにノッタノッタと歩く。
お父さん:「新聞見てくれ。大潮は何時と書いてある?」
   私   :「明日の朝6時25分って書いてあるよ。」
   お父さん:「そうか。じゃ今晩もハナと一緒に寝ることにするから。」
私は寝室へ、お父さんはハナと。
  早朝5時過ぎ、お父さんの声で目が覚める。「おーい、お産が始まるぞ。」急いでハナのいる居間へ。お父さんの予感が的中した。

4頭の仔犬達

 7月13日(火)雨

 午前5時28分、1匹目、真っ黒ではないが黒っぽい毛色の赤ちゃん誕生。一声「ミャー。」ハナがすぐ膜を破り覚醒を促す。誰も教えていないのに立派な母親だ。 5時45分、2匹目誕生。白色だ。これは大きい声で啼いている。5時50分、ハナがサークルから出てきてしまい、お父さんが戻す。ハナもつらいのか、初めてキューンキューンと啼く。 6時11分、3匹目誕生。白色だ。3匹ともよく啼いている。ハクも心配そうに見ているが、ソワソワしているようにも見える。ハナは一生懸命仔犬の体を舐めて、舐めて、舐めて・・・健気だ。 6時50分、4匹目誕生。これは真っ黒だ。4匹目はハナも疲れたのか、初めのころより面倒見が悪く、お父さんが膜を破るのを手伝った。胎盤も食べ、何もかも舐めつくし、4匹ともきれいな仔犬になっていた。本当に安産でよかった。 お父さんはお産が終わるまでつきっきり、おしっこシートを何枚も取り替え、絶えずハナに声をかけていた。「ハナ、頑張れ、頑張れ ! おりこうさんだねー。お母さんになったね。よしよし、元気な子だよ。安心していいよ。えらいえらい、大丈夫だよ。」などなど・・・。お産がひと段落した1~2時間後、仔犬の体重を計る。お父さんがハナに「赤ちゃんの体重計るからちょっとだけ貸してね。大丈夫、大丈夫、計るだけだからね。」と声をかけながらの測定。ハナは何の抵抗もしなかった。お父さんを信頼しているのが分かる。   1匹目(こげ茶♀):222g、 2匹目(白♀):230g、 3匹目(白♂):290g、 4匹目(黒♀):252g

 7月14日(水)

 園田さんのアドバイスに従い、昨日は食事を与えず、今日はいつもの量の八分目以下。
 サークルから出てきたハナは、早くご飯をちょうだーいと、右へ左へ動きながら、私が食事の準備をするのを見つめている。ガツガツとあっという間に平らげた。お父さんに促され、サークルに入ったハナのおっぱいに、すぐに仔犬が群がる。ハナは起きている間中、仔犬を舐めて、舐めて、舐め続けている。  夕飯からは量を2割増し、お祝いにササミをたくさん入れて、もちろん野菜もネ。でもあっという間に食べてしまい、もっと欲しい、もっと欲しいと私をじーっと見上げている。ハナはまだお通じがない。サークルを開け放しておいた。何も言わなくても自分でサークルに入り、おっぱいをあげている。赤ちゃん犬の耳の形が私にはおかしく見えて、思わず微笑んでしまった。だって、耳じゃなくて小さなシジミ貝の殻がつっついているみたいだもの。初めて見ることばかり。元気にしっかり育ってよ、と祈らずにはいられない。

 7月15日(木)

 産後2日目、雨降りの合間を縫って午前10時30分頃ハナを外に出す。原っぱで15分程、あっちへウロウロ、こっちへウロウロ、こっちへノソノソ・・・出た~、やっと出た。胎盤の色そのものの、太くて長くて立派なウンチだった。食欲旺盛。 ハクがサークルに忍び足で近づきクンクン。突然ハナが飛び出し「ウーッ、ワン!」とハクに咬みついた感じだ。ハクはズルズルとバックで退散。 仔犬は1日1日の成長がすばらしい。耳が少し立ってきて、三角形になってきた。

 7月16日(金) 3日目

 今日は雨、土砂降りになったので、ハクを家に入れる。ハナはハクが近づくと威嚇する感じだ。ハクはすごすごと後ずさり。オスも子育てに参加すると聞いていたが・・・。 仔犬の体重を計る度に、ハナは体重計のそばまで近づいては心配そうに見ている。「体重を計るだけだから、ちょっと貸してね。」と言いながら1匹ずつサークルに。返すと安心した様子でまた愛しい子を舐めている。

 7月22日(木)

 仔犬の体重は、生まれた時の2倍に、丸々とした感じで犬らしくなってきた。1番大きく生まれた白い雄犬は、乳を吸うのもすごい力で乳首がちぎれそうな感じだ。こっちのおっぱいを吸い、あっちに替え、他の仔犬たちを押しのけて独り占めの感じ。でも他の仔犬たちも負けてはいない。ひっくり返ってもおっぱいは死んでも離さないぞ、という感じでおっぱいを飲み続けている。

 7月23日(金)

 どの仔犬もお乳の吸い方がすさまじい。少し前までは、足でおっぱいをモミモミしながらチューチューかわいらしく吸っていたのに、今では両足を踏ん張って、ぐびーっぐびーっと乳房がちぎれんばかりに飲んでいる。ハナは静かに飲ませている。近頃はお乳を飲ませ終わると自分の気に入った場所でゴローンと寝そべっている。

7月27日(火)

 朝、お父さんが「おーい、目を開けたぞ。」と呼んだので、急いで行って、サークルの中を見る。確かに片目を開けていた。いちばん大きな白色の雄だ。3~4歩歩いた。他の犬は歩こうとしてはひっくり返り、おっくり返り。白色の雄は他の犬を咬んだり、上にのったり、おれが一番偉いんだぞ!と言わんばかりに我が物顔だ。 4匹重なって寝たり、ばらばらに寝たり。耳も大きくなってきた。 今日気が付いたけれど、肉球が黒い、始めは肌色だったような気がするが、観察力が足りない自分を反省。

7月28日(水) 15日目

 午前11時、仔犬を見る。白色2匹は開眼、可愛い!まだトローンとしたような眼で、三角眼ではない。焦げ茶と黒はまだ片目も開いていない。焦げ茶の仔犬は少しずつ色が薄くなり、山賊のように口の周りが黒く、尻尾も黒い。白色の雄が自力でサークルから出てきた。ハナのところまでノソノソ歩いて行くと、ハナがペロペロなめる。と同時にオシッコ。みんな踏ん張って歩く感じになってきた。

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