マンションや省エネ住宅など気密性の高い住宅内の空気汚染によって起きる頭痛、目の痛み、のどや皮膚の乾燥、アトピー性皮膚炎などの健康障害の総称を言うらしいです。  
 家屋を新・改築した後にこうした症状に見舞われるケースが多く、人にもよりますが甚だしい場合は意識を失って倒れることがあるそうです。さらに恐ろしい事に、妊婦さんが発症してしまうと胎内の子供に悪影響を及ぼしかねないそうです。死産や流産、先天性の異常や奇形児の発生確率は健康な人より高くなるそうです。
 現在の所、有効な治療法はみつかっておらず一度発症してしまうと治すことの出来ない恐ろしい病気です。

 対策としては通気と換気を頻繁に行うことである程度発症する確率を軽減できるようです。 最近になってわかってきたことは、省エネ対策で住宅の気密性が上がったことが主要因だといわれていますが、人間の免疫機能の根本的な低下も要因の一つにあるような気もするんですが...

 とにかくシックハウス症候群の原因物質のホルムアルデヒト等をどうやって減らすかを考えてみましょう。
シックハウス症候群とは
ホルムアルデヒトは、常温で無色の刺激臭のある気体で、水に溶ける性質を持っています。水に溶かしたものが、合成樹脂や殺虫・防虫・防腐剤などとして広く利用されているホルマリンです。  
 家の中でホルムアルデヒトが発生する要因としては、建材として使用される合板から発生するものが一番のようで、壁紙などの接着剤等からも発生するそうです。  ちなみに、お酒を飲んで気持ち悪くなるのも、アルコールが酸化されて体内でできあがるアルデヒトの類らしいです。
 合板からのホルムアルデヒト放出量は、JAS規格(日本農林規格)で規定されています。これらは低ホルムアルデヒト合板と呼ばれていますが、ホルムアルデヒト含有が全くゼロではありません。

 ホルムアルデヒトには、環境基準は設定されていません。
 ホルムアルデヒトは、目、鼻、気管を強く刺激し
有害大気汚染物質に該当する可能性のある234物質の一つに選定されています。また、234物質の中でも健康リスクが高いと考えられる22の「優先取組物質」の一つに指定されています。
下の表は水中濃度で表現したホルムアルデヒト量の規定値です。
ホルムアルデヒトとは
ホルムアルデヒト放散量
 旧JAS規格 新JAS規格 平均値 最大値
F☆☆☆☆ 0.3mg/L 0.4mg/L
Fc0 F☆☆☆ 0.5mg/L 0.7mg/L
Fc1 F☆☆ 1.5mg/L 2.1mg/L
Fc2 F☆ 5.0mg/L 7.0mg/L
では、例えわずかでも放散されるホルムアルデヒト等の濃度をできるだけ下げるにはどうしたら良いのでしょうか? 色々調べてみて、手軽にかつ誰にでもできそうな方法を見つけました。
  1. ベークアウトを行う
     ホルムアルデヒト等のシックハウス症候群を引き起こす物質は放っておいても時間とともに揮発してしまうのですが、気温が高ければ高いほど揮発を起こしやすいわけですから、強制的に部屋の温度を上げる工夫をすれば、揮発するのを加速させることが可能です。このように強制的に部屋に温度を上げて短時間に化学物質を揮発させてしまおうという方法がベークアウトというそうです。
     でも、実際に行おうとするには、完成引渡し後に数日間付きっきりで行わなければならないので、暇じゃないとできないような気がします。
     また、急激に温度を上げると木材やクロスの急激な乾燥をもたらすことになるので、新築そうそうひずみや狂いがでたり、クロスが引きつったりしそうで、なんか気が進みません。 熱源が加熱して火事にでもなったらと思うと恐ろしくて...
     正しくて安全なやり方ってないの?


  2. ただ、ひたすら換気する 
     簡単にできるのでいいかも...夏場だったら十分対応できそう!...冬場や梅雨の時期だと難しいかもしれませんが...

  3. 植物に空気中の化学物質をすわせる
     シックハウス症候群を引き起こす原因物質を多く吸収してくれる植物、いわゆるエコプラントを部屋に置くことでかなり効果的です。観葉植物としてインテリアの装飾として活用できるだけでなく、健康にも優しいので検討してみてはどうでしょうか?
     部屋に緑があるっていうのは、他の面でもいろんな効果があるようですし... 
     
●エコプラントが空気を浄化する仕組み●
  ・植物の葉の気孔から汚染物質が吸収されます
  ・葉の蒸散作用によって起こる対流が汚染物質を根圏に運びます
  ・土壌細菌が汚染物質を生物分解し、菌および植物が利用できる物質に変えます
  ・蒸散により、水蒸気は植物の葉から大気中に放出される
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