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ストレスについて(2)  11月のテーマ
  前回、ストレスは強く受けすぎると体の調子を悪くしますが、全然なくても生活のはりがなくなってしまうと説明させて頂きました。そのため、ストレスとうまく付き合っていくためには、@その人のストレス耐性の強さA実際にかかっているストレスの量と質、B支えになってくれる人の存在の3つのポイントを知ることが大切です。この3つのポイントについてもう少し詳しく説明させて頂きます
 まず、@その人のストレス耐性の強さについて、ストレス耐性の弱い人とは、誰にでもありうることとして、手術後や大怪我などをして体力が極端に落ちている場合や、過労や睡眠不足で体力が低下すればストレス耐性も弱くなります。さらに、生まれつきストレス耐性の弱い素質を持っている人がいます。たとえば、乳児期にはすぐに乳を吐く、すぐ下痢をしたり熱を出したりした、幼児期には乗り物酔いをよく起こした、思春期には、立ちくらみやめまい、頭痛などをよく起こしたなどの経験のある方はストレス耐性の弱い体質が疑われます。また、体質とは別に、気質にもストレス耐性の弱いタイプがあります。自己抑制が強すぎて感情を押し殺してしまうタイプや、外部から刺激を受けても泣いてはいけない、怒ってはいけないと、情動を抑制してしまうようなタイプです。
 次にAの実際にかかっているストレスの量と質については、ストレスをためない心のもち方を説明させて頂きたいと思います。ストレスを減らすのも大切ですが、避けられないストレスには、あたりまえのことと受け止め、自分がストレス状態にあることを認めて、開き直るのもストレスに強くなる一つのコツです。細かいことに悩むよりまず実行し、どうにもならないときには思い切りよくあきらめるという心のもち方も大切です。また、生きがいをもち、真に自分らしい自分になるための生き方をすることが大切です。自分にとってよりよく生きようとすることは、ストレスの予防対策としても非常に重要なことです。
 B支えになってくれる人の存在については、悩みがあっても、誰にも話さない人は、どうしてもストレスをためこみがちです。そのために普段から家族や親族以外に気の合う仲間や先輩などとの交流を保ち、身近に相談相手を持つことが非常に大切です。また、われわれ鍼灸師もそのひとりになれるよう、日頃から人間性の勉強をさせて頂いております。
 このように、患者さんの@ABのポイントを確認させて頂いたうえで、鍼治療によって自律神経の安定をはかり多くの患者さんが、元気になられています。
 その証拠として、私の師匠であります黒野保三先生が
昭和44年4月1日より昭和47年3月1日までの3年間に東洋医学研究所に来院された患者の中の1336例について、鍼と超音波の併用療法による各種疼痛性疾患に対する効果などを詳細に研究し、これを症病別に集計しました。
 その中で自律神経失調症に対しての結果は、患者125名のうち59名が著効、26名が有効、8名が比較的有効、14名がやや有効、18名が無効となり、107名の方に効果がみとめられたため、
有効率は85.6%でした。
 さらに、この後30年間にわたり東洋医学研究所ではストレス関連疾患に対してもすばらしい治療成績をあげております。

 是非、副作用のない鍼治療を試してみてください。
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