ALTEC CF-204 QWTスピーカー





 久しぶりにスピーカーボックス工作をしたくなって、通販でCF-204を買いました。  オーディオ用にはいろいろ癖があるとの風評もありますが、天井スピーカーとして高能率(95dB/Wm)で 安価ということは、単なる工作好きで、ちっともAudio Maniaでない私にはちょうど良さそうと思ったからです。

 割り切って、低音は90Hz程度まで出れば良いと思ったことと、背圧を上げる使い方は出来ないだろうという ことで、小さめのQWT(Quater Wave Tube)に挑戦することにしました。 (正確にはTaperedなのでTQWTでしょうか。)  挑戦といっても仕事も忙しいため、お手軽にホームセンターのカット木材で済ませています。
 90Hzで共鳴させるとすれば、f=V/4L (f:共鳴周波数、V:音速(340m/s)、L:管長さ(m))  なので、Lは大体90cmでいいだろうということになります。 もっとちゃんとした計算があるようですが、アバウトに・・・要するに ホームセンターに並んでいる板をそのまま使おうという魂胆です。

 今回は2台分として、側板に900×300×18mmのパイン集成材(2枚)、バッフルに910×300×18mmのシナ合板(1枚)そして 裏板に910×300×12mmのラワン合板(1枚)を買い、これを外周カットはしないでほぼそのまま板取図のようにパネルカッタ ーで切ってもらいました。 ホームセンターの兄ちゃんは、側板の斜め切りは精度が出ないから出来ないとか 渋っていましたが、そろった2組があれば組間で多少違ってもいいからと粘って、側板は2枚まとめて切ってもらいました。 なお、天板と側板は手持ちの端切れです。 

 組立ては、それぞれの角に20mm程度の角材を入れて、中から(裏板のみは表から)木ねじで止めています。  もちろん木工用ボンドも併用しています。 丸孔は自在錐で開け、スピーカーは裏面取り付けなので切り口は黒く塗りました。 吸音材は5mm厚のポリエステルマットをスピーカーより上部の内壁に沿わせて配置しています。全体の仕上げは水性ニスです。 

 完成後、低周波発振器をアンプの入力につないで鳴らしてみたところでは、80Hz以下はほとんど聞こえず、見事に90Hz近辺で共鳴しています。 面白いものです。  肝心の音ですが、明瞭度が高く、でもキンキンした感じはなくて、ちゃんと音楽が楽しめます。  私の駄耳には低音もバランス良く出ている感じがして、まず満足な出来となりました。

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