ジャンゴタケオ自叙伝  あらすじ

この本は、成功者の回顧録ではない。きれいに整った人生の説明書でもない。
私は、何度も遠回りをし、何度も誤解され、何度も失敗してきた。それでも、表現することだけは手放さなかった。その理由を、私は言葉として残しておきたかった。

若い人に向けて、何かを教えたいわけではない。ただ一つ伝えたいのは、表現は、選ばれた人のものではないということだ。

表現せずにはいられない人間がいる。その衝動を裏切らずに生きた結果が、ここにある。

もしこの本を読んで、胸の奥が少しでもざわついたなら、それはあなたの中にも、まだ言葉になっていない表現が眠っている証拠だ。
この本は、成功譚ではない。

華やかな受賞歴や、順調なキャリアを語るために書かれたものでもない。ここにあるのは、土にまみれ、遠回りを重ね、何度も社会の縁に立たされながら、それでも表現を手放さなかった一人の人間の記録である。

私は特別な天才ではない。恵まれた環境にいたわけでもない。だが、土と火と音楽に向き合うことだけは、途中でやめなかった。その結果として、陶芸家として、音楽家として、教育者として、そして文化の現場に立つ人間として生きてきた。