C.D.I.

C.D.I.とはCapacitor Discharge Ignitionの略で原理的なことはネット等で詳しく解説されていますので、興味がある方は調べてみて下さい。

火花を強くする装置と考えていただければ良いかと思います。

ノーマルのポイント方式に比べ火花が強いという利点はあるのですが、火花が飛んでいる時間はとても短いという弱点があります。放電時間の短さは低回転時に影響が出やすく、CDIは高回転が得意で、低回転が苦手といったイメージでしょうか。

点火系のメーカーではこれを補うため、複数点火のMSDやMDI、複合式のツインパワーやパワーエキスパンダーなど、いろいろ販売されています。


WAKO CD-1200BL-S

和光テクニカルのC.D.I.で、発売されてからかなりの年数が経つが、現在でも入手可能なロングセラー。
現在日本メーカーで入手可能なCDIは他に永井電子のMDIとHKSのツインパワー位だろうか?
外見やモデルナンバーはずっと同じだけれど
、中身の基盤は進化している。

低回転から高回転までスムーズにエンジンが回り、取り付け前と後の力強さは体感は出来ます。
キーンと発する動作音が嫌いな方もいるかも?もともと静かな車ではないので私は大丈夫でした。
熱対策のためボンネット側に設置。

これを入手した時のトホホな話

新品を買うと約5万円もするので、少ないお小遣いではなかなか買えません。
そこでヤフオクとなったのだけれど、 WAKOのCDIはヤフオクで人気があり毎回高値で落札されている。
このWAKO人気なにか理由があるはずだと信じ込み、がんばって落札。
今回も結構な値まで上昇し、競り合った末に落札したもんだから予想より高額になってしまった。
落札した商品ヤフオクでお約束のノークレーム、ノーリターンのジャンク品。
パッと見そこそこ奇麗だし、解体業者が出品しているから勝手に自分の都合の良いストーリーなんぞ妄想する。
きっと動くだろうって。

また、WAKOのCDIはメーカーで修理がきく。
とあるサイトで約1万円ちょいで治ったと記載されていたので、最悪の場合はこれでなんとかなるぞっていう安心感もあった。

そして届いたWAKOのCDIを取り付けるために配線を変更。
壊れたGESCOのCDIはエンジンの熱にやられたしまった感があるので、今回は熱対策でボンネット側に移動した。

さてエンジンキーを捻る。
キーンってCDI特有の発信音が聞こえる。
されどエンジンはかからない。
配線を何度もチェックするのだけれど間違いはない。
とりあえずCDIを外し擬似的環境を作り動作テスト。
残念ながら壊れている物を落札したようだ・・・

しかたがなくWAKOに送り修理依頼したけれど、年末は混んでいて少しお時間下さいって。
そして何日過ぎてWAKOの修理担当者から連絡がある。
「これ、治りません。基盤が錆びてしまっていて修理不能です。」
「基盤交換ですと3万円はかかりますね。」
え〜落札代と修理代足せば新品買えるっちゅうに・・・

電子系の部品はすり減るようなことはないからずっと使えるように思われがちですが、実は部品が劣化して行くものなんです。
みなさんもヤフオクなんかで中古の旧い電子部品を落札する時は要注意ですよ。


GESCO

GESCO製のCDIで、これは昭和時代に発売された製品で、現在は販売されていません。箱に書いてあるキャッチコピーが凄く、「CDIでつかめ! 栄光のチャンピオン」ですよ。
特徴として、「複数放電により火花持続時間は大幅延長、始動性・燃費性もぐんとアップ!」とあり、MSDと同じような原理と思われます。
古い物なので箱がかなり黄ばんでいます。

CDIユニットは結構大きく、またフルトラのアンプも別で必要な為、場所を取ります。
この車はダイナモからオルタネーターに交換してあり、別体のレギュレターが不要な為、そこのスペースを利用しました。
ステーを工夫し、ボディに新しく穴を空けることなくスッキリと取り付けられました。

さて、CDIの効果ですが、なかなか良さそうです。
電源オンでジジジッ・・・とCDIユニットから独特の音がします。
強制的に火花を飛ばす為デスビを指でクルクル回すと、いままでがピチピチとスパークしている音だとすると、CDIにしたらパチパチという音がします。 火花の強さも目視でハッキリ違いが判ります。
またフルトラのみの場合は、片側の点火がちょっと弱いんじゃないの?って思える時があるのですが、CDIの時はほぼ同じ具合にパチパチ火が飛んでおります。
GESCO製 CDIの配線は工夫がしてあり、カプラーを繋ぎ換えるだけで元の配線に戻すことが出来て、違いを比べるのにはもってこいでした。(但し、外部抵抗は使えない)


C.D.I.とタコメーターの相性

GESCO製のCDIにしてからSCK製タコメーターの調子が悪く、5,000回転以上になると針がピョコピョコ跳ねるためエンジンが何回転で回ってるのか読み取れず、タコメーターはまったく役にたっていませんでした。
これは複数放電がゆえのトラブルなんです。
駄目もとでSCKに質問メールを送ったところ、返事が返ってきた。

・信号電圧が高いことが予想されます。信号線のメーター近辺に直列に 200〜300kΩ 1/4Wの抵抗を入れてみてください。

SCKサポートもしっかりしていて好感もてます。
早速アドバイス通り試してみました。

まずは電子パーツの売っている所から検索。
昔は近所に無線屋さんがあり、一個から抵抗も買うことができたのですが、そこは廃業してしまったのでパーツの入手先に悩む。
たかだか数十円の抵抗に名古屋の大須まで行くのも阿呆らしい。
やっと見つけた店は抵抗の場合10個単位の販売でした。

メールでは 200〜300kΩ 1/4W とあったので大体中間の240kΩをチョイス。
早速戻ってメーターと配線の間に取り付けられるように加工、取り付けが完了しエンジンスタート・・・タコメーターの針はピクリとも動かず・・・。
冷静に考えてみる・・・
200〜300kΩ これってつまり200Ω〜300kΩってこと!?
凄い種類あるジャン・・・
再びパーツ屋に行き今度は
200Ω/2KΩ/20KΩ の各抵抗10個入を購入、まずは2KΩの抵抗で実験、タコメーターの針は今まで通 り振れながら踊る。
次に20KΩ、少し改善したもののまだ針は踊る。
またまた抵抗を買う為にパーツ屋へ走る。

最終的に抵抗は51に落ち着き、高回転時はまずまずの安定、アクセルを戻した瞬間に少しだけ針は揺れますが、かなり改善されました。

ようやくタコメーターが役目を果たすようにはなりましたが、しかーし、使いもしない抵抗が沢山残ってしまいました。


自作C.D.I.

GESCO製のCDIが不調で、7,000回転までは回るエンジンだったのに、6,000回転手前でリミッターが効いたかのようにガツッと頭打ちする。
酷い時は走行中に突然エンジンストップ。

エンジンルームをよく観察してみるとジェスコのCDIユニットから黒い樹脂のような汁が垂れている。

そこでCDIをやめて、フルトラのみに戻す。
前より低速で少しパンチがなくなった印象ですが、エンジンは上まで回るようになりました。

ジェスコのCDIは20年前位の製品で、中の電気部品がが劣化してくると高回転まで回らなくなる現象は起こるようです。
結局ノーマルのポイント点火の方が定期的な調整は必要ですが、タフだったりする。

そこで懲りもせず、こんなものに手を出した。
「CDI製作キット〜」(ドラえもん風に)

部品は新品だし、出費だけを考えるとメーカー製の約10分の1。
でも電子工作初心者の私では不安な要素が多い・・・。

しかーし、買ってしまったのでやるしかない。

ん〜思ってた以上に難しい。
もっと線路に沿って進んで行くかと思いきや、素材を渡されて料理してねって感じ。
回路図一枚入っているだけで、部品を何処に取り付けるかは自分で決めなければならないし、当然取り付け穴などは自分でドリルであける。
電子工作初心者の私には悩むことばかり。
はたして上手く動作するのだろうか?

CDIがなんとか完成しました。
実車に取り付ける前に放電テストをしようと思い、配線中に感電。
かなりビリッときます。
点火信号OFFで放電する仕組みだから、テストには注意が必要です。

さて本日は実車に取り付け走行テスト。
意外とCDIはコンパクトで、既製品よりかなり小さい。
というか既製品がデカすぎる。
実物見るとMSDとか大きさにビックリしますよ。
取り付け場所はレギュレターの位置。
配線を済ませ、エンジンはあっさりかかる。

ゴリゴリエンジンが回る感じ。
滑らかというより、元気な感じで、フィーリングは前のジェスコと似ている。
確かに違いは感じ取れる。
フルトラのみのときはムニュ〜て加速してましたから。
少しパンチが出て加速に鋭さがでたかなぁ?

とりあえず7,000回転までエンジンが回ることは確認しました。

問題は耐久性ですね。
私の下手な半田が振動で取れてしまわないことを祈るばかり。


 

Infrared Transistor Igniter

ルーメニション社の赤外線センサーと、和光テクニカルのフルトラアンプ
ポイントレスでメンテナンスフリー。
しかし
過去にアンプが壊れ交換。決して今時の部品が壊れないわけでもありません。
実は先日また壊れました。(3回目)どうも熱に弱いようです。
場所をマフラーに近かった右から、レギュレターの取り付けられていた左に移動し熱対策しました。こちらなら高温にならないので、熱でやられることもないでしょう。しばらく様子見です。

Twin ignition coil

和光テクニカルの同時点火コイル、右に外部抵抗が取り付けられていますが、CDIの時は外部抵抗は不要です。

TW-2C ツインコイル  同時点火用のコイルとして設計されたコイルで、一次コイルの巻線を多くすることで火花持続時間を長くしたコイルです。
同時点火CDIキットに使用されているコイルで、 ●1次直流抵抗 1.8Ω  ●2次直流抵抗 16.0KΩ ●昇圧比 1:90

同時点火にすることでデスビの分配回路を省略できます。

ハイテンションコードは永井電子。


SUPER Z COIL

和光テクニカルのイグニッションコイルで始動性も高く非常に良いコイルだと思います。
同時点火に気持が傾き、現在はお休み中です。
火花だけ注目すると同時点火コイルより強力そうです。

 

Tuning