1.ビタミンの生理作用と欠乏症状
2.無機質の生理作用と欠乏症状




ビタミンの生理作用と欠乏症状

脂溶性ビタミン

 

ビタミン名>

生 理 作 用

欠 乏 症 状

ビタミンA 視紅(ロードプシン)の生成、皮膚、粘膜上皮細胞の機能保全 夜盲症、角膜乾燥症、皮膚の角化、成長の停止
ビタミンD Ca,Pの吸収とと骨えの沈着を促進 くる病,骨軟化症
ビタミンE 抗酸化作用、脂質の過酸化防止 ねずみの不妊症、筋萎縮
ビタミンF 膜のりん脂質の構成成分 皮膚炎、動脈硬化、成長停止
ビタミンK プロトロンビンの形成 低プロトロンビン症、血液凝固遅滞

水溶性ビタミン

 
ビタミンB 補酵素TPPの型でα−ケト酸の酸化的脱炭酸、ケトン基転移反応に関与 脚気、多発性神経炎
ビタミンB 補酵素FMN、FADの型で、呼吸鎖などの水素伝達系に関与 成長停止、皮膚炎、角膜炎、口角炎、舌炎
ビタミンB 補酵素PALPの型でアミノ基転移、アミノ酸の脱酸素反応に関与 皮膚炎、口内炎、貧血、食欲不振
ニコチン酸 補酵素NAD、NADPの型で、呼吸鎖などの脱水素反応、脂肪酸の合成に関与  
ニコチン酸アミド   犬の黒舌病
パントテン酸 補酵素CoAの型でアセチル基転移、脂肪酸代謝に関与 ねずみの成長停止、皮膚炎
リポ酸(チオクト酸) 補酵素としてアシル基転移、水素伝達α−ケト酸の酸化的脱炭酸に関与  
ビオチン 補酵素として炭酸固定、脂肪酸合成に関与 ねずみの皮膚炎、脱毛、成長停止
葉酸 補酵素THF、FHの型でC1−unitと結合して核酸などの合成、ホルミル基転移に関与 巨大赤目球性貧血
パラアミノ安息香酸 葉酸の構成成分  
ビタミンB12 補酵素として核酸合成、炭素鎖切断、メチル基転移カルボキシル基転移に関与 悪性貧血
イノシトール 抗脂肪肝作用、コレステロールの代謝に関与 脂肪肝、成長停止、脱毛
コリン 1−unitの転移、りん脂質の合成、メチル基供与体、抗脂肪肝作用、アセチルコリンの型で神経の伝達 脂肪肝
カルニチン メチル基転移、抗脂肪肝作用、  
ビタミンC 酸化還元系での水素運搬に関与、コラーゲンの形成、チロシン、フェニールアナリン合成、副腎皮質ホルモンの合成 壊血病、貧血、出血
ビタミンL プロラクチンの生成 白ねずみの泌乳停止
ビタミンP 毛細血管を強化し正常な透過性の維持、抗アナフィラキシー作用、ビタミンCの酸化抑制 血管性紫斑症、出血




無機質の生理作用と欠乏症状

元 素

生 理 作 用

欠 乏 症 状

カルシュウム 骨や歯の形成、神経の興奮抑制、筋収縮のアクトミオシンの反応、膜透過性の調節、血液凝固(スロンボプラスチンの活性化)、APTアース、コハク酸の脱水素、ホスホリパーゼの活性化 くる病、成長のおくれ、骨のCa不足、骨軟化症、副甲状腺肥大
りん 骨や歯の形成、神経刺激の伝達、HSOやHPOとして細胞液のpHや浸透圧の調節、ATP、核酸、りん脂質などの重要な生体物質の構成分 成長のおくれ、通常は不足しない
ナトリュウム塩素 細胞外液の水分平衡、浸透圧調節、緩衝作用、神経活動、胃液のHClとして蛋白質分解酵素の活性化 脱水によるショック、下痢、けいれん  (過剰→浮腫)
カリュウム 細胞内液の浸透圧、pHの調節、神経、筋肉の興奮性の維持 筋無力症、普通は不足しない
マグネシュウム 骨や歯の形成、神経筋肉の機能抑制、ATPの関与する酵素反応の活性化、いろいろの代謝調節 不足しない
赤血球のヘモグロビン、筋肉のミオグロビンとしてOの運搬、チトクローム、パーオキシダーゼ、カタラーゼ→生体酸化還元 貧血
ヘモグロビンの形成に必要、Feの吸収利用に必要、チロセナーゼ、カタラーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼに関与 貧血
ヨウ素 チロキシン、トリヨードチロキシンの構成分として基礎代謝の調節 甲状腺腫、クレチン病
いおう 含Sアミノ酸、ビタミン,CoAなど重要な生体物質の構成分解毒作用(硫酸抱合)  
マンガン アルギナーゼ、ホスファターゼなどの活性化 発育の遅れ、骨形成障害
コバルト ビタミンB12の構成分、アルギナーゼなどの活性化  
亜鉛 炭酸脱水素酵素などの酵素やインシュリンの構成分 過剰→貧血成長のおくれ
フッ素 虫歯の予防 過剰→斑状歯
モリブデン キサンチンオキシダーゼの構成分  




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