SIEMENS C72233-A42-A1 フルレンジスピーカー SPF材ボックス入り




 SiemensのスピーカーというとEurodynのような高価なプロ用システムや、ジンギスカン鍋のようなCoaxialや有名ですが、 最近雑誌やHP上で、案内放送などに使われたと思われる汎用フルレンジが、それなりの値段(1〜2万円)でちらほら見られるように なりました。(でも、外観を見ると安いような高いような…。)

 別掲のSIEMENS-C3mアンプを作るに当たって、出力4W程度の真空管アンプにちょうどいいと思われたことと、なにせ値段が手頃 だったことから、スピーカーもSIEMENSの汎用フルレンジを仕入れてみることにしました。(貧乏人のブランド志向…。) 本当は、 一部ファンの間で大変評価の高い"6W"型17cm(18cm)ダブルコーンが欲しかったのですが、購入時点では売り切れ でしたから、MJ誌の広告で見つけた同外形のシングルコーンC72233-A42-A1にしてみました。(いい加減な話です。)
  SiemensのC72233にはいくつも種類があって、このあとの-A42-A1とかいう記号が意味を持っているようです。
-A40-A1がダブルコーンの"6W"タイプで、-A10-A7 が"Coaxial"として知られています。



   ユニットの裏面はこんなふうになってます。薄い鋼製フレームに風情がありますね。






 さて、ボックスです。 最初はこの手のスピーカーと相性が良いと思われる平面バッフルを考えましたが、家具の隙間に置か なくてはならない住宅事情から、結局後面開放箱を作りました。 外寸905H×300W×285D(mm)、内寸830H×224W×267Dmmです。  この箱のバッフルには18mmのパイン集成材を使いましたが、側板、 天板と底板には安価なSPF材(2x4建築などで使われる、荒く面取り・カンナ掛けした針葉樹の角材)を使ってみました。 今回使用した SPF材は1.5インチ×3.5インチ(38mm×89mm)のもので、182cm長さで1本258円でした。 これをバッフルの上に積み上げては木工ボンド と長い木ネジで固定し、箱にしています(様子を GIFアニメ  にしてみました。)。 SPF材に反り・割れ・節抜けは付き物ですが、大きなホームセンターに山積みしてあるもの から選別すると、結構面もきれいで揃った物を入手できます。(ただし店員さんや他のお客さんの白い目に耐える必要があります。)  それでも完璧に面が合うことはありませんので、木ネジで無理やり矯正しながら積んでいきます。(無理やり合わせられる範囲の材料を 仕入れることが肝心です。) かなりがっちりした箱を手軽に作ることが出来ました。 表面はオイルステン+研ぎ出しです。


ボックスの裏面です。本来見せるもんぢゃない楽屋裏なので、塗装のたれもそのままに・・・。

 


試聴結果:
 高い音は出ていませんが、私の感覚ではとても伸びやかな鳴り方で、大満足です。低いほうは60Hzが再生限界です。  弦楽器が特に良いようですが、ピアノの音はまあ凡庸です。ジャズ系には結構相性が良いようで、ジャズトランペットは聞き応えあります。
 ためしにグラスウールを突っ込んで裏蓋を仮止めしてみましたが、なんか元気がないというか、音が引っ込んでしまいました。 やっぱ りこの手の軽量コーンには平面バッフルか後面開放が良いようです。 

 完成後しばらく聞いているうちに、やっぱりちょっと高音が物足りなくなりましたので、ツィーターを付けてみたくなりました。 でもなんとなくホーン型やドーム型では気分的にしっくり来ません。 コーン型、そうそうTW-503みたいなのでもあればと思いましたが、 なかなかこれはというのが見当たりません。そんな中、たまたま立ち寄ったジャンク屋の山積みのスピーカーの中にあった、 なかなか風情のある(いかにも安そうな)コーン型が目に止まりました。 口径48mmのコーン型、7Ωで、裏に消磁用のマグネットがついています。 なんせ2個700円ですから、まあ、遊びのつもりで2.2マイクロのフィルムコンでぶら下げてみました。 その結果、特に高音が強調された わけではないのですが、なんかバランスいいし、音の輪郭がはっきりして、とてもいい感じになりました。  能率も耐入力も一切不明ですが、隠し味としてはちょうどいい音圧レベルのようです。しばらく聞いてることにしました。 (いかにも貧乏くさいですが・・・。でも今の所いい感じなので。)  2個700円の外観はここです。 



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