6005シングルアンプ





 5年程前に身内の結婚祝いに作ったアンプです。 このアンプは大量に持っているSYLVANIAの12AT7WAと6005(6AQ5のSQ管) を使おうと計画したのものですが、MT管をいかにかっこ良く見せるかということをテーマに、5mmtのアルミ板を ブレッドボードのように使って部品を配置し、それが丸見えになるよう厚手の強化ガラスを天板にしています。 前後面、側面はパンチングメタル(Fe:1mmt)で囲っています。 ( 真空管部拡大) ソケットや卵ラグを絶縁スペーサーで浮かせながら配線してみましたが、昔の実体配線模型のように見えれば狙い通りといったところです。  あまりにもあたりまえのシングルアンプですから、回路図は省略しますが、別掲の6V6シングルとほぼ同じです。細かい回路定数は除き、 違う所と言えば、ビーム管接続であること、Si-D整流であること、電源はチョークコイルの出口からLR別々のCRフィルターを経て供給していること、位です。

 このほど片ch.の音が出ないというトラブルが発生したとのことで、ドック入りです。 トラブルの原因はなんと初段ソケットの接触不良でした。片側カソードのソケット受け金具が拡がっていて接触圧が十分で なかったようで、使用中に発生したピンの酸化膜で電気的接触が不安定になったようです。 こんなことは初体験でしたが、ある意味勉強になりました。 金具の緩みをかしめ、真空管のピンは 軽く800番のペーパー磨いたあとに接点復活剤をしみこませた木綿で拭いておきました。 これで12AT7の頭をぐらぐらさせてもノイズ1つ出ずに安定動作となりました。

 動作が確認できたので、次は各部のチェックです。 電圧配分は5年前とほとんど変化ありません。 入力VRはわずかにガリが出るようなので、少々もったいないですが交換しておきました。  段間には懐かしのオイルペーパーコンデンサを使っていますが、絶縁チェック及び出力段グリッドの直流電位を測定 したところ、特に問題はないようです。このアンプを作った当時は、まだ私の住む地方都市でも電子パーツを売る店があり、その店で高耐圧(600V以上)のコンデンサといえばこれしかなかったことを覚えています。  この店も今はパーツコーナーを廃止してしまい、それ以降、部品の入手に四苦八苦することになりました。(最近は NETで買い物が出来るようになり、便利になりました。) ケミコンについては、リップル波形を観察しただけですが、特に容量抜けはないようです。 6005は、正味のEpを220Vに抑えているせいか、目立った劣化は認められませんでした。 最後に内部の掃除をして、 ついでに写真を撮ったので、枯れ木も山の賑わいとばかりにUPしちゃいました。 

 ・最大無歪出力 2W+2W(クリッピングポイント) 
 ・NFB 5dB


真空管ホームへ

このページはリンクフリーですが、内容の無断複製・転載はおやめください。